
全館空調って快適なのはわかるけど、電気代が怖い。本当に高いの?
「やめたほうがいい」って声もあるし、「後悔した」ってブログも見た。どっちが正直なの?
Z空調とか快適エアリーとか種類がありすぎて、何が違うのかわからない。
今回は、全館空調のメリット・デメリットについて、実際に東北でセキスイハイム グランツーユー(全館空調仕様)を建てられた施主O様に詳しくお話を聞きました。

全館空調の「本当のところ」を3点で先に答えます
検索でここに来た方が一番聞きたいことから先にお答えします。
結論から言うと、「増えるが、想定より増えない」が多数派です。O様の場合、東北エリアの冬季(12〜2月)で月々の電気代は3万〜3万8千円台。エアコン個別空調との差は2〜3割増し程度で、「電気代で破産する」というほどではありませんでした。ただし家の断熱性能・気候帯・建物規模によって大きく変わるため、モデルハウス等で実績値を確認することを強くお勧めします。
一概に言えません。ランニングコスト・メンテナンスコスト・故障リスクを抑えたい人には向いていません。一方、「温度差がない暮らし」を実感したい人、特に小さな子どもや高齢の家族と暮らす人には「採用してよかった」という感想が多いです。
Z空調はヒノキヤグループ(桧家住宅)の全館空調システム。快適エアリーはセキスイハイム鉄骨系の全館空調。O様が採用したのはグランツーユー(木造系)向けの「空気工房プラス」。それぞれ仕組みと設置コスト・ランニングコストが異なります。詳しくは後半で比較します。
- 全館空調のメリット・デメリットを東北の実生活ベースで整理
- 全館空調の電気代の実態(冬季・夏季)
- 「全館空調 やめたほうがいい」と言われる理由と反論
- Z空調・快適エアリー・空気工房プラスの違いと向き不向き
- 全館空調の寿命とメンテナンス費用の目安
- O様が「比較しておいて良かった」と感じたこと
Z空調・快適エアリー・空気工房プラスを一覧で比較する
| 項目 | Z空調(桧家住宅) | 快適エアリー(セキスイハイム鉄骨) | 空気工房プラス(セキスイハイム木造) | 全館さらぽか空調(一条工務店) |
|---|---|---|---|---|
| 採用HM | ヒノキヤグループ(桧家住宅等) | セキスイハイム鉄骨系(パルフェ等) | セキスイハイム木造系(グランツーユー等) | 一条工務店(i-smart等) |
| 仕組み | 天井内エアコン+全熱交換換気 | 床下→居室への循環方式 | 1台の空調ユニット+換気一体型 | 床冷暖房+デシカント換気 |
| 導入コスト目安 | 標準込み(別途オプション不要の場合も) | +100〜200万円(オプション) | +100〜150万円(オプション) | +100〜150万円(オプション) |
| 寿命目安 | 約15〜20年 | 約15〜20年 | 約15〜20年 | 約20〜25年(床暖房) |
| フィルター交換 | 自分で可能(数千円〜) | 専門業者推奨 | 専門業者推奨 | 専門業者推奨 |
| 向いている家 | 桧家住宅の高気密住宅 | 鉄骨ユニット高断熱住宅 | 木造高断熱住宅(東北仕様等) | 高断熱・高気密住宅全般 |
費用・仕様はハウスメーカー、建築地域、時期によって異なります。 最新情報は必ず施工会社にご確認ください。(2026年4月時点・各社公式サイト・施主実例をもとに作成)
このテーマは“どこまでが標準か”で印象が変わるので、先に候補を並べておくと判断しやすくなります。
O様のプロフィールと、全館空調を選んだ背景
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 年代 | 40代前半 |
| 家族構成 | 夫婦+子2人(11歳・7歳) |
| 就業状態 | 共働き |
| 世帯年収 | 約830万円 |
| 地域 | 東北 |
| 建てたメーカー | セキスイハイム |
| 商品ライン | グランツーユー(東北仕様・全館空調) |
| 総額 | 4,800万円台 |
| 延床坪数 | 約48坪 |
| 外構費 | 約260万円 |
| 坪単価 | 約96万円 |
| 比較検討先 | 一条工務店・ダイワハウス・ミサワホーム・住友不動産 |
| 使って良かったもの | 住宅情報サイト(一括資料請求サービス) |
全館空調の種類差を徹底的に調べて選んだO様。「比較しないで決めていたら、絶対後悔していた」とはっきり語る、調べること自体が好きなタイプです。
ぱぱ & ままO様、今日はよろしくお願いします。セキスイハイムで全館空調を採用されたと聞いています。



あ、そうなんです。正直ね、最初は全館空調ってそんなに興味なかったんですよ。「電気代が高いんでしょ?」って夫も言ってて、二人で「いらないかな」みたいな空気で。



それが採用したきっかけは?



SNSで家垢のフォローしまくってたんですけど、みんなの投稿って完成後の写真ばかりで、正直「実際どうだったの?」ってところが全然わからなくて。で、ちゃんと調べようと思ってブログを探し始めたんです。そしたら「全館空調で後悔した」って記事もあれば、「採用して本当に良かった」って記事もあって。



情報が真っ二つに割れてた感じですよね。



そうなんです。で、私が気になったのが「後悔した」って人の理由。読んでいくと、「電気代が高かった」「故障したときが大変」「メンテナンス費用を聞いてなかった」って話が多くて。「あ、これデメリットをちゃんと知った上で採用すれば、後悔の多くは防げるんじゃないかな」って気がしてきた。
O様が家づくりを始めた頃、ちょうど子どもの成長とともに「今の賃貸では寒くてかわいそう」と感じていたと言います。東北の冬の厳しさが、全館空調を真剣に調べる理由になりました。


全館空調のメリット、東北の冬で実感したこと



実際に住んでみて、一番「採用して良かった」と思う瞬間はいつですか?



朝です。東北の冬って、本当に寒くて。以前の賃貸だと、朝起きるのが怖かったんですよ。布団から出た瞬間に「うわっ」ってなる。子どもも「寒いから起きたくない」って言い張って、毎朝バタバタで。



今は…全部屋が同じ温度なんです。朝起きてリビング行っても、トイレ行っても。なんか家全体がぬるっと暖かい感じで。あれって慣れてくると当たり前に思えてくるんですけど、実家に帰ったときに「寒っ」ってなって、「ああ、うちって当たり前じゃなかったんだ」って実感しました。



ヒートショックの心配も減りますよね。



それは夫が言ってました。義父が高血圧で、お風呂に入るときの温度差を気にしてるって。「うちに来たとき安心だな」って。あと子どもが多動気味で、冬でも半袖で走り回ってる子なんですよ(笑)「お母さん、寒くない」って言いながらリビング走り回ってるの見てると、これで良かったなって。
- 部屋間の温度差がなくなる(廊下・トイレ・脱衣場も含む)
- ヒートショックリスクの軽減
- 個別エアコンのドラフト感(直接風が当たる感覚)がない
- 見た目がすっきりする(各部屋にエアコンを付けなくて済む)
- 花粉・ほこりのフィルタリング効果(機種による)



花粉とかほこりのフィルタリングは実感ありますか?



夫が花粉症がひどくて、毎年3〜4月は本当につらそうで。今年で2シーズン目なんですけど、「なんか楽になった気がする」って言ってました。「気がする」止まりなんですけど(笑)フィルターの掃除をちゃんとやってると効果があるって担当さんから聞いてたので、一応マメにやってます。
全館空調のデメリット、正直に話してもらいました



一方で、「ここはデメリットだな」と感じていることも聞かせてください。



…うーん。一番正直に言うと、故障したときの話ですね。これは採用前から分かってたことなんですけど、個別エアコンと違って自分で対応できないんですよ。専門業者を呼ぶしかなくて。そのときのコストと、「家全体の空調が止まる」っていう状況が怖くて。



実際に故障は経験しましたか?



まだ1年半なので故障はないですが、「もし真冬に止まったら」って考えると今でもちょっと不安で。保証内のうちはいいんですけど、保証が切れた後のメンテナンス費用をいくら見ておくべきか、担当さんにちゃんと確認しておけばよかったなと。
聞いてはいたんですけど、「なんとなく」で流してしまって。具体的に「10年後にフィルター交換でいくら」「15年で本体交換でいくら」って数字でもらえば良かったって、今は思ってます。



それは確かに大事な話ですよね。あとは電気代の話も気になります。



あ、電気代ね。採用前は「高い」ってイメージしかなかったんですけど、実際住んでみると「思ったより高くない」って感じです。冬(12〜2月)は月3万〜3万8千円くらい。夏は1万5千〜2万くらい。



それ、個別エアコンと比べてどうなんでしょう?



正直比較が難しくて。以前の賃貸は断熱性能が全然違う家だったから単純比較できないんです。ただ担当さんから「同条件の家で比べると2〜3割増しくらい」って聞いてたので、そのくらいは覚悟してました。想定の範囲内ではあります。
- 故障時に自己対応できない(専門業者必須)
- 保証期間外のメンテナンス費用が意外と大きい(本体交換は100万円超のケースも)
- 電気代は個別空調比で2〜3割増しの傾向
- 部分的にオフにするのが難しい(空室でも稼働し続ける設計)
- 導入コストが高い(+100〜150万円が一般的)
「全館空調 やめたほうがいい」と言われる理由を解説



「全館空調 やめたほうがいい」で検索している人に、O様からどんなことを伝えたいですか?



えーっと、「全員やめたほうがいい」じゃないとは思うんですよね。ただ、「やめたほうがいい人」は確かにいて。



電気代を毎月気にしながら生活したい人には向いてないと思います。あとは「壊れたら自分でなんとかしたい」「メンテナンス費用を抑えたい」っていう人。もし個別エアコンで代替できる断熱性能の高い家を建てるなら、コストで言えばそっちの方が安くなる可能性はあると思う。



逆に、向いてる人は?



家族に高齢の方がいる、小さい子どもがいる、寒冷地に建てる、っていう人は体感が全然違うと思います。あと「エアコンが嫌い(直接風が当たるのが嫌)」っていう人にも。
私は寒がりで、冬の温度差が本当にストレスだったので、絶対採用して良かったと思ってます。でも夏はクーラー嫌いで半袖で生活できる人なら、全館空調の夏の設定温度が合わないと感じるかもしれないな、とは思いますね。
| 向いている人 | 向かない人 |
|---|---|
| 寒冷地・東北・北海道に建てる | ランニングコストを最小化したい |
| 家族に高齢者・乳幼児がいる | 電気代の変動にストレスを感じる |
| ヒートショックリスクが気になる | 故障時に自分で対応したい |
| エアコンの直接風が苦手 | メンテナンスを自分でやりたい |
| 部屋間の温度差に強いストレスを感じる | 個室ごとに細かく温度管理したい |


Z空調・快適エアリーとの違い、実際に比較したらわかったこと



O様は全館空調の種類をかなり比較したと聞きました。Z空調と快適エアリーとはどう違いましたか?



そうなんですよ、これが一番沼でした(笑)桧家住宅のZ空調って名前がかっこよくてSNSで人気あるし、一条工務店の全館さらぽか空調は雑誌でよく見るし、セキスイハイムの快適エアリーって名前もなんかいい。



種類が多すぎてわからなくなりますよね。



なりましたなりました。で、私が整理したのは「仕組みが全然違う」ってことで。Z空調は天井の中にエアコンが入ってる感じで、各部屋に風を送るタイプ。一条の全館さらぽかは床暖房ベースで、夏は床で冷やすっていう独自のアプローチ。セキスイハイムの空気工房プラスは…正直一番情報が少なかったんですよ。ネットに出てくる情報が少なくて。



それは困りましたね。



かなり困った。一条工務店の展示場に行ったとき、「ウチの全館さらぽかと他社の全館空調はどう違うんですか?」って聞いてみたんです。担当さんが「根本的なアプローチが違います」って説明してくれて。「一条は家の断熱性能で外気を遮断して、その上で空調を動かすイメージ。他社の全館空調は機械の力で全部屋を暖める」みたいな。



夫はもう「どこでも一緒じゃないの」って飽き始めてたんですけど(笑)私は「絶対違う」と思ってて、しつこく比較してました。最終的に「東北の寒さで確実に機能してほしい」「グランツーユーで全館空調が搭載できる」「担当さんが信頼できる」の三つで選んで、ハイムにしました。
天井裏に大型エアコンを設置し、ダクトで各部屋に冷暖気を送る方式。桧家住宅のZEH(ゼッチ・外皮性能と一次エネ削減で年間収支がほぼゼロを目指す住宅。補助金は年度・事業ごとに条件あり)標準仕様に含まれるケースが多く、他社で言う「オプション」という扱いではない場合も。フィルターは自分で掃除可能なものが多い。導入コストが他社より比較的分かりやすい点が評判。
セキスイハイムの鉄骨ユニット系(パルフェ等)向けのシステム。床下から空気を循環させる独自方式。グランツーユー(木造系)には搭載不可という点に注意が必要です。
グランツーユーなど木造ユニット系に対応する全館空調。1台の空調ユニットと換気が一体化した設計。東北など寒冷地仕様での採用実績があります。O様が採用したのもこのシステムです。
床暖房をベースに、夏は床で冷やすデシカント換気一体型の独自システム。温度だけでなく湿度管理も得意。一条工務店の高断熱と組み合わせることで最大効果を発揮する設計思想。



比較してみて、「Z空調が良かったかも」と思う瞬間はありましたか?



あります、正直に言うと。フィルター交換を自分でできる点は、Z空調のほうが維持費の予測が立てやすくていいなとは思って。「次に建てるなら、そこはちゃんと比較したい」って感じる点ではありますね。
全館空調の寿命とメンテナンス費用



寿命とメンテナンス費用、採用前にどこまで把握できてましたか?



これが一番後悔しているところで。「15〜20年」って聞いてたんですけど、その後どうなるのか、具体的な費用は聞き切れていなくて。担当さんから「保証期間内は年1回の定期点検がある」ってことは聞いてたんですが、本体交換のときの金額を詳しく確認してなかった。



後から調べたら、全館空調の本体交換って100万円を超えるケースもあって。15〜20年後に100万円の出費って、正直ちゃんとイメージできてなかったです。ここは採用前に絶対確認すべきでした。担当さんは聞けば答えてくれる話だったと思うので。
- フィルター清掃・交換:年1〜3万円(機種・業者による)
- 定期点検(保証期間内):メーカーによって無償・有償が異なる
- 本体交換(15〜20年後目安):60〜120万円程度(機種・工事内容により大きく変動)
- 追加オプション(湿度管理ユニット等):要見積
メンテナンス費用は機種、メーカー、地域の業者によって大きく異なります。 採用前に「10年後・15年後・本体交換時の費用」を具体的に確認してください。


4社を比較してわかったこと、全館空調は「一社だけ見ていてもわからない」



結局、一条工務店・ダイワハウス・ミサワホームも比較されたんですよね。その価値はありましたか?



ありました、絶対に。特に間取りプランが全然違って。4社に同じような要望を出したんですが、返ってきたプランが全部違うんですよ。「え、同じ予算でこんなに違うの?」ってなって。



一条工務店は断熱性能を全面に出してくる感じ、ダイワハウスは天井高や開放感、ミサワホームは収納。セキスイハイムは全館空調と品質管理の話をすごくしてくれて。「ここが自分たちに一番合ってる」ってわかったのは、比べたからなんですよね。



最初のうちは、正直一括資料請求サービスで一括で資料請求したのも「面倒だったから」なんです(笑)一個一個展示場に電話するのが嫌で、「まあとりあえず全部送ってもらおう」って。そしたら全部届いて、読んでいくうちに「あ、こんなに違うんだ」ってなって。気づいたら沼にはまってました。



そのダメキャラなスタートから、全館空調の種類差まで徹底比較するようになったんですね(笑)



ほんとに自分でも笑えますよね。最初は「資料もらうだけ」のつもりが、2〜3週間後には一条工務店の展示場で全館さらぽかの仕組みを質問しまくってたんで。
O様の言葉は、「全館空調 メリット デメリット」を調べているこの瞬間の読者に、そのまま刺さります。「比較してわかった」という体験は、一社だけを見ていた段階では絶対に手に入らないものです。
家づくりで使って良かったもの



最後に、家づくりの情報収集で使って良かったサービスや道具があれば教えてください。



一括資料請求サービスは本当に使ってよかったです。「面倒だったから」ってさっき言いましたけど(笑)結果として一度に4社の資料が届いて、カタログを並べて比べることができたのが大きくて。全館空調の対応状況とか、各社の断熱性能の説明の仕方とか、並べてみて初めてわかることが多かったです。



1社1社展示場に電話して取り寄せるのとは全然違いますよね。



全然違います。特に私みたいに最初は「どこがいいかもわからない」状態だと、まず間口を広げることが大事で。「資料請求したら電話が来る」って聞いて最初は嫌だったんですけど、実際は「あ、電話来るの?じゃあその前にこれだけは確認しておこう」ってなって、勉強が進んだっていう(笑)



あとはメジャーとクリアファイル。展示場に行くたびに資料が増えるので、クリアファイルに「一条」「ハイム」「ダイワ」って入れ分けして整理してました。地味なんですけど、「あの資料どこだっけ」ってならなくなってストレスが減って。
O様が比較のスタートに使ったサービスが気になる方は、こちらの記事もあわせて読んでみてください。


まとめ|施主O様からこれから家づくりをする方へ
全館空調は「快適」か「高コスト」か、どちらかだけで語れる設備ではありません。O様が体感したのは、「正しく理解して採用すれば、後悔の大部分は防げる」という実感です。
- 東北の冬の朝が怖くなくなった
- 子どもとヒートショックの心配なく暮らせる
- 思ったより電気代が高くなかった(冬季3万〜3万8千円台)
- 本体交換時の費用を具体的な数字で確認すること
- Z空調や快適エアリーとのフィルターメンテナンスの違いを比較すること
- 「全館空調あり」と「高断熱+個別エアコン」で電気代のシミュレーションをしてもらうこと
「全館空調、入れようか迷ってる」という段階なら、O様が話していた通り、複数のメーカーからプランをもらって比較するのが一番です。同じ予算でも、メーカーによって全館空調の対応可否・仕組み・コスト・メンテナンス体制が全然違います。
O様が「比較の前に読んでおくと動きやすい」と感じた記事はこちらです。
この記事は、施主様の個人情報をお守りするため、個人情報保護のため一部表現を調整しています(金額・後悔点・比較内容は取材時の話に基づきます)。